つながるゼミナール② 読書会「古層から読む幻想小説」 谷川ゆに


【場所】 大岡山 タンディガタンディ

【日時】 2019年5月3日(金)より月一回 16:00~  2回目以降は参加者と相談。

【参加費】 1000円 懇親会1000円

【概要】泉鏡花を中心として、幻想小説・怪異譚・物語などを読んでいきます。


鏡花の小説の中には、各地に伝わった民間伝承をモチーフにしているものが多くあります。

また、「人間も、鳥獣も草木も、昆虫類も、皆形こそ変つて居てもおんなじほどのもの」(『化鳥』)というように、さまざまな生物が互いに交流したり、変化(へんげ)しあったりする、生命の流動的なつながりの感覚が盛り込まれています。

いってみれば鏡花は、近代のはじめに、土着的な古層の物語と感性を、自分の文体と言葉で再構築し、立ち上がらせたのです。

「神話の再構成」「現代的野生の物語を立ち上がらせる」。私の個人的な関心はそこにあり、改めてそういう目で泉鏡花を読みたいのです。

もちろん、単純に、鏡花を読んでみたいとか、怪異・幻想的な物語が好きな人も歓迎です(・・・というか、普通、そっちだと思います)。

またセミナーや講座ではなく、あくまで軽い「読書会」ですので、お互いに気楽にやりましょう。私自身も、全体の進行はつとめますが、とりわけ教えるというスタンスはとりません。味わいます。

いまのところ予定しているプログラムは、以下のようですが、まったくその通り進む自信はありません。また、参加者といっしょに話し合って決めることもあると思います。


1、谷川健一著『民俗学の愉楽』(現代書館)

      幻想小説の前に、古層や民俗学・伝承などの基礎を、ビギナー書で確認

   (実はすでに、半分ほど進んでいます)

2、泉鏡花『夜叉が池』…鏡花らしい「水」を中心とした有名な戯曲。


3、『鏡花短編集』(岩波文庫)、あるいは泉鏡花『草迷宮』などなど。

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谷川ゆに(たにがわ・ゆに)

1972年東京都生まれ。古層作家。著書に『あの世とこの世のあいだ 魂のふるさとを探して』(2018年12月刊、新潮新書)他。現代人の中にある野生・古層をどう賦活させるのかを考え、私自身が物語を生き、時に自分たちが貝になって砂浜に横たわったり、魚になって陸上を泳いだり、狐と化して野を駆け回ったり、木と話をして抱き合う、そのように世界を捉え、作品を書き続けたいと願っている。

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